図書館内乱/有川浩

図書館戦争 図書館内乱(商品紹介ページへ飛びます)
本屋大賞を受賞しアニメ化もされた人気作、図書館シリーズの2作目。1作目の図書館戦争が学校にあったのをきっかけにすっかりこのシリーズにハマってしまいました。とりあえず内乱まで読破。
メディア良化法が施行され検閲が合法となった近未来。図書の完全な保管を目的とした図書館が武器を持ち、良化隊員たちと死闘を繰り広げ……って、何かすごい今更だなー(笑) ファンの方、語弊ある書き方になってしまっていたらごめんなさい。
ともかく図書館が武装というぶっ飛んだ設定がすごい。けれどそれを納得させる下地もちゃんと作られているからいいんだよね。1作目の図書館戦争はその点をがっちり楽しませて貰いました。
検閲にしろネットでの本批判にしろ、現実に置き換えられる設定をがっつり持ってきておいて「これはあくまでフィクションですから」としちゃう辺り、作者に柴崎の影を見てしまうのは私だけでしょうか(笑)
どちらも切れ者だなということで。

・以下ネタばれ前提の感想 (これもすごい今更だけど)・
で、今回読み終えた図書館内乱ですが、今度はその下地を生かした人間模様やそれぞれの派閥の暗躍などが楽しめます。1作目よりもちょっと硬い……というか思想や派閥の話に偏ってるなーとも思ったりしますが。
郁は無意識のうちに原則派の裏の部分から目を背けていたんですねー。それで今回は窮地に追いつめられてしまう訳ですが、今一つ自覚してないっぽいのが気になります。
郁が自分の行動の危うさに気付き、それでも図書を守るために戦うと決心するまでがこのシリーズのテーマなんだろうけどなぁ。未だに図書隊に綺麗なものを見続けてる郁はとても危なっかしいです。王子様の正体もバレたようだし、そこら辺次の巻で動きがあったりするのかしらん。
ところで、全巻読破済の友人が「意外なカップルが誕生するから楽しみにしとくように」とのたまうのですが、今回微妙にフラグが立ったあの二人でいいんですかね!?(笑)


と言う訳で、これからもこのシリーズとはじっくり付き合っていきたいと思います。